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結婚した当初住んでいた部屋
築35年は過ぎていそうな、古〜い社宅
間取りは3K・・・
6帖、4.5帖、4.5帖、3帖のキッチン、バストイレ、だだっ広い収納多数、おまけにトランクルーム付き
家賃7000円くらいだったかな??
安すぎるちゅーねんっ!!
駐車場は敷地内に無かったので、近隣で借りる
駐車場代金、一ヶ月20000円!
人間の住み家より、車の置き場所のほうが高いだなんて
結婚するまでの7年間余り一人暮らしをしていた私
少ない給料だったけど、これから二人が住むであろう社宅の10倍以上の家賃を毎月支払い、そこそこ設備の整った新築の部屋で、快適なシングルライフを自力で維持していたのに・・・
なんてこったぁぁ〜〜!
ダンナの会社の総務から、関西に数箇所ある社宅の空き部屋の鍵をどっさり渡され、「空いている部屋なら何処でもどうぞ!」と
まずチェックしたのが尼崎2ヶ所、もう廃墟同然で、わたしゃ唖然呆然
気を取り直して、西宮の社宅をチェック
尼崎よりマシだけと、ドングリの背比べ
「アナタの勤める会社の社宅では、暮らしていけな〜いっ!!」と絶叫
腰が抜けそうなほどのショックで、その場に座り込んでしまった
涙と鼻水で顔をグシャグシャにしながら、薄汚れた社宅の壁を蹴り続ける
そんな私の隣で、ダンナは、なすすべも無く固まったまま・・・
大学を卒業して社会人3年目のダンナの給料は、初任給にチョビッと毛が生えた様なモノ。
二人の生活を支えるには、あまりにも薄給過ぎたっ!
泣いてもわめいても、避けて通れない社宅暮らし
結局、まだ一番マシだった、西宮の社宅を新居に決め、自らの手でリフォーム開始〜!
会社側も、ある程度の手入れはしてくれるけど、とにかくセンスが悪くて気に入らない内装
全室和室なので、四方八方襖だらけ
その襖は、悪趣味な金ピカ模様で、バカ殿が出てきそう・・・
頭にタオルを巻き、シャツを裏返しに着て、脚立に上って天井・壁にペンキを塗る若かりし頃のダンナ
住宅に対して「雨風しのげれば何処でもいい」って感覚のダンナは、「夢の結婚生活、こんな筈じゃなかったのにぃぃぃ〜っ」と、怒りに震え嘆き悲しむ、愛おしい新妻の為に、セッセセッセと壁を塗っていくぅ〜♪
ナントか住める状態になって、新婚生活を始めた2ヶ月後、阪神大震災
思い出したくない悪夢・・・
あんなに古い建物が倒壊しなかったのは奇跡
周囲の家はペッチャンコ、目の前を走る阪神高速はめちゃくちゃに破壊され、黒煙がモクモクと立ち上る
せっかく自分達の手でリフォームした社宅は半壊
会社の許可を得て、一時的に小奇麗な役員住宅に仮住まい
5ヶ月後に修繕が完了し、悲しいかなヒラリーマン夫婦はレトロな社宅に強制送還
今のマンションを購入するまでの2年余り、古くて狭いながらも楽しい社宅暮らしを続ける
トイレは和式だったので、ホームセンターで被せるタイプの洋式便器を買ってきて、涙ぐましい努力で快適な空間づくり
バスルームには巨大バケツの様な1m四方の風呂桶がボーンっ!
洗面所は無く、キッチンに洗濯機と脱衣場がっ!!
つまり、キッチンで私が料理をしている横で、ダンナが素っ裸になって風呂場へ・・・
セレブな生活をしているアナタには、イメージしにくい間取りでしょっ?
35年前は、文化的で白亜の豪邸だったそうな・・・この社宅
信じられないくらい、使い勝手の悪い水周り
いくら可愛く飾ってみても、ここだけは古さを隠し切れない
自分で取り付けた換気扇、ちっちゃ過ぎて機能を全く果たしていない
油っぽい調理の後は、部屋中が煙ってニオイが消えず、床はスケート場のように滑りまくる〜っ!
奥行きが無さ過ぎて、ダンナの27cm靴を入れると、扉が閉まらない下駄箱
当初は文句が多く不満だらけだったけど、少しずつ自分達の好みに手を加え工夫をしながら、新婚生活を過ごした部屋
今になって振り返れば、結婚して初めて住んだ家があそこで良かったと、心から思えるなぁ
大勢の友人達とパーティー、ドンチャン騒ぎもした
廃墟同然だったのに、皆から「なんか、この部屋好きやわぁ〜」、「居心地良すぎるでぇー」と言ってもらえる場所に・・・
大震災にも耐えたオンボロ社宅は、私達夫婦に、どんな部屋に住むのかが問題じゃなくて、どんな風に住むのかが大切だと教えてくれた
あれから8年以上が経った今、社宅は売却され、建物は取り壊し
あの場所には、ピッカピッカの一戸建てが数軒建っている・・・
故郷をなくした気分で、ちょっと悲しいな
バカ殿風の襖を全部外して、古めかしい和っぽいものを全て排除
畳の上にベージュ系のカーペットを敷き詰め、白いロールスクリーンやカーテンで、スッキリと見せる工夫
結婚前に、ダンナの初任給で買ってもらった、ダイニングテーブルとチェア
その当時は、カントリー調が好きだった私
今は、全く正反対の趣味なので、妹の知人宅で使ってもらう事に